太平洋クラブ六甲コースは「広いのに簡単ではない」戦略型コースです。
本記事は当日そのまま使える“落とし所と番手のテンプレ”を、100切先生カズが実戦目線(受講生の実例つき)で整理しました。
特に終盤17・18番のリスク管理と、速いグリーン対策をやさしく具体化します。
池やドッグレッグに惑わされず、確率の高いルートでスコアを守り抜きましょう。
実例①:18番で池越えを狙って右プッシュ。そこで“刻む勇気”に切り替え、3打目勝負にした結果はボギーでフィニッシュ。
実例②:前半は広さに甘えて林方向へ突っ込み気味。ラウンド前に「安全サイド固定」のメモを作った翌週はFWキープが向上し、3パットも減少。
100切先生カズ広いのに“考えさせる”
太平洋クラブ六甲は、18番の池と左ドッグが脳汁ドバッの名フィニッシュ。速いグリーンもご褒美です。刻む勇気と狙い所のメモだけ持てば、スコアも気分も軽くなるはず。練習環境も◎。攻めどころと守りどころが明確で、ラウンド後の満足感が違います。
太平洋クラブ六甲コース 攻略法を最短で掴む5つの鍵


まずは全体像とリスクの位置関係を把握し、番手と落下点のテンプレを決めておくことがスコア短縮の近道です。
①まず全体像とリスク把握
フェアウェイは概ね広い一方で、池やバンカーが意思決定を迫る“戦略型”である点を理解します。
ティーから見える罠だけでなく、セカンド以降に効いてくる池やガードバンカーの位置を事前に確認しておきます。
特にインの終盤ホールはプレッシャーが強く、フィニッシュの18番は左ドッグレッグと池で角度管理がシビアです。
上がり3ホールはスコアを守る意識を高め、目標スコアに応じて“攻める番手”と“守る番手”を切り替えます。
難度が上がるほど、狙いは“幅のあるエリア”を選ぶのが基本となります。
【基本データ】18ホール/PAR72/総距離7,034ヤード(ティーにより変動)/ベント1グリーン。
【コースレート目安】Champion 74.1/Back 72.4/Regular 70.9。
②狙いどころの見極め
ティーショットはフェアウェイの“広い帯”を基準に、罰打になりにくい側を安全サイドとして選びます。
グリーン手前に花道が残るホールは、ピン位置に関わらず“手前ミス許容”でダブルボギーを遠ざけられます。
池が絡む場面では、キャリー可否だけでなく“止まるかどうか”の計算がスコアを分けます。
狙いを決めたら、曲がり幅の小さい球種で実行し、左右のブレを抑えます。
セカンドはピンではなく“距離の階段”で考え、得意距離にレイアップする発想を持ちます。
③刻みとレイアップ基準
池越えや角度のきついドッグレッグでは、最短ルート狙いより得意距離に刻む判断がリスクを最小化します。
レイアップ地点はフラットでスタンスが取りやすい“打ちやすさ”を最優先に選びます。
受けグリーンでは花道からのアプローチを残すと寄せワンの確率が上がります。
レイアップの番手はティー前であらかじめ決め、迷いをコース上に持ち込まないようにします。
刻むと決めたら、“中途半端距離”を残さない配置に徹します。
④クラブ選択のテンプレ
ティーショットはコース幅と風で決定し、FWキープ優先ならスプーンやUTが有効です(迷う人はドライバーの選び方ガイドを事前に確認)
セカンドはライの良し悪しで番手を調整し、無理な高弾道よりも確実に前進するクラブを選びます(番手に迷うならシャフト選びの基礎も参考に)
大きなバンカーや池の距離帯では、キャリー不足やトップが致命傷になるため余裕を持った番手を握ります。
ショートホールは風の影響を見越し、半〜1番手“上げる”安全策が安定します(風対策の練習はシャドースイングの基本で再現性を上げる)。
ウェッジは80〜90%のコントロールショット基準で、距離の再現性を優先します(寄せ精度はアプローチ練習の決定版で底上げ)
⑤当日の優先順位
スタート前に“攻めるホール/守るホール”を決め、同伴者とも共通認識を持って進行します(迷ったらゴルフレッスン完全ガイドで考え方を統一)
練習グリーンで下りの距離感を先に合わせ、本番の初速を抑える感覚を整えます(詳しくはパター距離感のつかみ方)
最終ホールは逆算して、刻む場合の残し距離とレイアップ地点を決めておきます。
風が強い日は曲げないショットを優先し、球高のコントロールを意識します(曲がりに悩む人はスライス改善の3ステップ)
“罰打ゼロ”の意識を最上位に置けば、トリ以上は激減します。
アウト攻略:前半でリズムを作る3ポイント


前半は“広さに甘えすぎない”ことが肝で、FW帯を広く使ってリズムを作ります。
①スタートホールの入り方
1番はテンポ優先で、確率の高い球筋でフェアウェイキープを狙います(曲がり幅を抑えるならフェース向きの意識が有効)
逃げ場があるなら迷わず安全サイドへ打ち出し、無理なフェード/ドローの操作は避けます。
セカンドはピン絡みより花道活用で、寄せワンルートを残すほうが3パットを減らせます(3パット対策はパター上達3ドリルが鉄板)
グリーン奥の難しいアプローチを避け、手前許容のゲームプランをとります。
“最初のパーまたはボギーで十分”と割り切り、以降の好機に備えます。
②ドラコン活用とFWキープ
広いホールでもドラコン優先より、まずはFWキープ率を上げてセカンドの自由度を確保します(飛距離UPはドライバー練習法で底上げ)
フォローは打ち出し角を抑え、ランで実質距離を伸ばします。
アゲンストはスピン過多の失速を避けるため、低めの出球で風を減らします。
左右ペナルティが近いホールはスプーン/UTで曲がり幅を小さくし、3打目勝負へ発想転換します(UT運用はユーティリティの選び方参照)
“飛ばすホール”と“置くホール”の切り分けが、前半の安定に直結します。
③パーオン基準とボギーセーブ
パーオン狙いは乗せやすいホールに限定し、無理な2オンやピンデッドは避けます。
花道が使えるホールは手前から、ガードが効くホールは左右の“外しどころ”を作ります。
ボギーセーブの鍵は“寄せやすい側に外す”ことで、上りの返しを残します(アプローチの型は基本ドリルで固定)
深いラフはフライヤーを前提に、オーバーのミスを最小化する番手選びが必要です。
前半で“トリゼロ”を続けるだけで、最終的な100切りは見えてきます。
イン攻略:終盤に備えて伸ばす3ポイント


後半は中盤で伸ばし、上がりで守る二段構えが効果的です。
①10番の立ち上がり
昼休憩明けは振り急ぎが出やすいため、やさしい番手のティーショットで空振りリスクを減らします。
ライが整えばセカンドは花道狙いで十分で、ボギーフリーの再現性を優先します。
ピン奥でも突っ込まず、上りのラインを残す配置を選びます。
ここで無理をしないことが、終盤の難所にメンタルと体力を温存します(試合で崩れないためのメンタル管理術)
“安全に10番を抜ける”ことが、後半の伸びにつながります。
②中盤ショート/ミドルの取りどころ
距離の短い4やパー3は、距離を合わせすぎず“打ちやすい側”を優先して乗せます。
向かい風のショートは半〜1番手上げ、手前から距離感を合わせます。
ピンハイ狙いより、素直な傾斜で上っていける位置に置くのが堅実です。
グリーンを直接狙う場面でも、花道経由の保険ルートを常に持ちます。
“パーは結果”と考え、確率の高いルートの積み重ねでスコアを作ります。
③17・18のリスク管理
17番のパー3はクラブ選択の精度が鍵で、ショートサイドのミスは即ボギー以上になりやすいので警戒します。
最終18番は左ドッグレッグで複数の池が戦略を左右します。ティーショットは安全サイドの帯を固定し、無理な最短ルート狙いを避けましょう。
18番は左ドッグレッグに池が絡むため、ティーショットの落下点を安全サイドに固定します。
セカンドで池越えが絡む場合、キャリーだけでなくランの終点の安全性も計算に入れます。
刻むと決めたら、得意距離に残す逆算で“ピンデッド衝動”を封じます。
最終ホールは“トリ回避”を最優先に、攻守の切り替えを徹底します(18番前に5分間の集中ルーティンを思い出すと良い)
速いグリーン対応:3パットを消す3技


ここは“速い”前提で、初速とタッチの再現性に集中します。
①初速コントロール
下りを想定してテークバック小さめ・フォロー長めで初速を抑えます。
ショートパットほど芯で当てる再現性が要で、強すぎる初速はカップ周りの跳ねを生みます。
ロングパットは曲がりよりもタッチ優先で、最後の1mをイメージして打ち出します。
フェースロフト通りに当て、突っつくような打ち出しは避けます。
まず“距離合わせ”、次に“必要最低限のライン読み”が鉄則です(自宅ではタオル1本ドリルが効く)
②傾斜の読み方
グリーン全体の大傾斜→カップ周りの小傾斜→芝目の順に観察します。
上りはショート、下りはオーバーが出やすいので、打ち出し強度を先に決めます。
複合傾斜は前半の曲がりを優先し、後半はスピードに委ねるのが安定します。
フックとスライスで迷ったら、弱めに大きめで“外し過ぎない”を選びます。
読み切れない時は“カップ手前で止める”判断で返しを上りに残します。
③下りとカップ周り
下りは“入れに行かない”が原則で、30〜50cmのオーバー管理を徹底します。
カップインの角度を意識し、弱いスピードで外側から触れるイメージを持ちます。
最後のひと転がりをイメージできると、3パットは大きく減ります。
速い面では奥ミスの痛手が大きいため、手前からのスタイルを継続します。
寄せパットは“沈めようとしない”で距離の再現性を死守します。
当日チェックリスト:ミスを減らす10項目


出発前〜スタート前にこの10項目を確認すれば、当日の判断が速くなります。
①風とティー位置
その日の主風とホール間の風の通り道を把握します。
ティー位置が前後していれば番手と狙いが変わるため、打つ前に毎回確認します。
フォローは球を抑え、アゲンストはスピン量を抑える番手選びをします。
横風は風上側へ出球を取り、曲がり幅を最小化します。
迷ったら安全サイド優先が基本です(持ち物はチェックリストで事前準備)
【速さ想定】グリーンは速い前提で準備を。下りの距離感と初速コントロールを練習グリーンで必ず合わせてからスタートしましょう。
②FWキープ/レイアップ距離
FWキープが難しいホールは、番手を落としてでも曲げ幅を抑えます。
レイアップ距離はグリーンから逆算し、得意ウェッジ距離に合わせます。
悪いライではフルショットを避け、確実に次へ繋ぐ半ショットを選びます。
FWキープを重視するほど、結果的にパーオン率も上がります。
“置く勇気”がその日のスコアを守ります(トップ癖がある人はトップの原因と修正を復習)
③花道/安全サイド
グリーン周りの花道を積極的に使い、難しいサイドのミスを避けます。
ピンが端でも中央狙いを基本とし、2パット圏内の残し方を優先します。
池側ピンは反対側の外しを許容し、寄せワンのラインを残します。
ガードバンカー越えのルートはキャリーの不確実性を考えて回避策を用意します(砂が怖い人はバンカー克服3ステップ)
最終的に“トリを打たない選択”こそが勝ち筋です。
練習場・アクセス・基本データの実用メモ


到着からスタートまでを逆算し、準備の質を底上げします。
①練習メニューの組み方
【練習施設】ドライビングレンジは約230ヤード・15打席、アプローチ練習場とバンカー練習も併設されています。
レンジは球数を決め、ショートゲームとパットの比率を高めます。
下りパットのタッチ合わせを先に済ませると、本番の3パットが減ります。
“置く番手/攻める番手”を練習で一度確認し、当日の迷いを排除します。
アプローチは花道からの転がしを軸に、寄せの再現性を上げます。
最後にルーティンを通し、呼吸とテンポを整えます(週1でも伸びる毎日の5分練習)
②移動/時間の逆算
移動と受付〜スタートまでの所要を見積もり、30〜40分の練習時間を確保します。
到着後は更衣→レンジ→アプローチ→パットの順で動くと効率的です。
スタート10分前にティーイングエリアで風と傾斜を再確認します。
昼休憩は炭水化物と水分を適量にし、後半の集中を維持します。
終盤の勝負どころに向けてエネルギー切れを防ぎます。
【アクセス補足】JR三田駅~コースのクラブバスは土日祝のみ・完全予約制です。時刻の更新に備え、事前の確認・予約を推奨します。
アクセスの確認と合わせて、プレー日の予約も済ませておくとスムーズです。特に気候の良いシーズンや土日は混み合いますので、早めの確保をおすすめします。
③コース特性の再確認
“広いけれど戦略性が高い”という特性を最後に再確認します。
上がりの難所では、刻みとレイアップの基準を守り切ることが重要です。
グリーンは速い前提で、初速を抑えるタッチを継続します。
18番の池と角度が意思決定を左右するため、勇気よりも確率を取りに行きます。
安全サイドを徹底できれば、100切りは十分に現実的です(仕上げに最適パターの選び方も確認)
【復習】18H/PAR72/総距離7,034Y、ベント1グリーン、コースレート(例)Champion 74.1・Back 72.4・Regular 70.9。数値を前提に攻守を設計しましょう。
太平洋クラブ六甲コースの攻略イメージは掴めましたか?「刻む勇気」を実践するため、まずはプレー日を確定させましょう。
まとめ:六甲は“置く勇気”で勝てる


攻略の核は「落とし所の固定」と「速いグリーンへの順応」です。
アウトはFWキープでリズムを作り、インは中盤で伸ばして終盤は守る二段構えが有効でした。
17・18番はトリ回避を最優先に、逆算レイアップで大叩きを封じます。
チェックリストと練習手順を整えれば、スコアは自然と安定します。
“刻む勇気=勝ち筋”を持って、太平洋クラブ六甲コースを楽しみましょう。
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